イタリアの中心で悲劇を嘆く 完結編

さぁ!! いよいよやってまいりました!
今回が本当に本当に最後です。
めっちゃ引っ張ってしまって申し訳なかったです。
しかし私もこんなに長いこと自分が語りだすとは思いませんで・・・。
相当ムカっ腹が立ってたご様子です。自分でもビックリ。

それでは参りましょう!!
「イタリアの中心で悲劇を嘆く」完結編です!!

自分の一生の内に、旅先で日本大使館に電話する時が来るなんて・・・。
ってかこれは夢?あっ! 夢かも!! まったくぅ~。ハラハラさせる夢だこと!!
なんて現実逃避をしつつ、ダイヤルする私たち。

「日本大使館です。」
「あ、あの~・・・。パスポートを失くしてしまったっぽいんですが…。」
「悪いけどあと1時間後にかけ直して~。」 ガッチャン。

何?このゾンザイな扱い。
こっちは必死なんじゃ!! 国の役人め!
いつかギッタンバッタンにしてくれようぞ! ←本気で思った

ちゃんと1時間待って電話をかけ直す律儀な私たち。
事の顛末を電話口のオバハンに切々と語ること10分。
同情どころか「そういう時は取りに帰らないとダメ!!」ときつくお叱りを受ける。

スミマセン…。グッスン…。と嘘泣きをしつつ、「で、どうすれば良いですかね?」と聞いてみる。
「取り合えず日本に緊急に帰るための渡航券を発行します。

   でも今パソコン壊れちゃって出せないから来週の月曜日ね。また電話して。」

本当にね。・・・・・・税金返せっっ!!
何なのこの怠慢っぷり。
あなたね、月曜日まで待つってことは、このフィレンツェにあと3日も居ろってこと?
こっちは一刻も早く帰りたいんじゃ! ぶぉけぇ!!

ん?ちょっと待てよ?
何か引っかかる。何かおかしい。

「あのー。その緊急の渡航券って日本行きだけですか?」
「もちろん。日本にお住まいでしょ?」
「いえ。アメリカに住んでます。」
「・・・・・・・・・。あー・・・。それは困ったわね。ハッキリ言うと

   あなたたち、アメリカには帰れませんね。」

はい?

「一回日本に帰って、ビザ取り直してアメリカに帰って。じゃ月曜日ね~。」ガッチャン

え?え??え???
何?何が起きたの?アメリカに帰れないの?ちょっとどういうこと??
ど う い う こ と な の ー ー ! ! ? ?

どうやらイタリアの日本大使館では、アメリカのビザを発行することができないらしい。
日本人がアメリカのビザを取得できるのは唯一、日本にあるアメリカ大使館だけ。
そりゃ冷静に考えれば分かることだけど、その時はもうパニック状態。

どうしよう! ってかどうする!?もうアメリカには直接帰れない!
ビザ取得に最低4日掛かるし、月曜日にしか渡航券貰えないし、
アメリカ大使館実家から遠いし、私肩こりだし!! ←これ関係ない

もう・・・。本当に最悪・・・。
楽しいイタリア旅行のはずだったのに…。
ちきしょう! ちきしょう!! ち き し ょ ー ー ー !!!

とにかくアメリカに直接帰れないという事態から抜け出すためには
郵便屋に踏ん張ってもらうしか道は残されていない!!
頼んだ!ポストマン!
星に願いをかけつつフィレンツェ3日目終了。

次の日。
運の悪いことに土曜日。郵便局は昼の12時まで。

まず朝一で郵便局へ。
顔を覚えられたようで、こっちの顔を見るとウンザリする局員。
こっちだってウンザリじゃっ!

荷物の確認を頼むものの、「まだローマ」の一点張り。
深いため息を付きつつ帰ろうとしたとき、画期的なモノを見つける。
それは

   「荷物追跡サービス」

ID番号を入力すると、その荷物がどこにあるのか確認できるサービス。
な~んだ。今まで局員はこれで調べてたのか・・・。
こんなん私たちでもできるし・・・。

さっそくインターネットカフェに入って確認することに。
すると何と!!

   「フィレンツェに到着してるよ~」

マジでー!! 本当!? 本当!?
でもイタリア語で書いてあるから一応マッシモに確認してもらう。
「これ到着してるね。今から急いで郵便局に行ってみてごらんよ。」

本当にこの瞬間は嬉しかった。
郵便局に向かって歩いてるとき、今までグレーだった街並みが急に色を帯びてきた。
帰れる! 家に帰れる!! ビバ!イタリア!!

郵便局に入ってウンザリする局員を鼻で笑いつつ、
「届いてるって確認してきたから荷物ちょうだい。」

   「は?届いてないよ。あんたの荷物なんて到着してないよ。知らない知らない。」

はぁ~!?

あのね、荷物追跡サービスで調べたの!
ほら。フィレンツェに着いてるって書いてあるでしょ?ほらほら。
ってか早く持って来いや~!!

   「知らない。探したけど無い。月曜日に来い。」

(ブッチン) いい加減にしろや~! さっきから黙って聞いてりゃ適当なことばかり言いやがって!
これ見てみろや! 着いてんの! ココに!! 字読めないんかよ!!

   「本当に知らないから。あとちょっとで仕事終わるし、月曜にしてよ。」

張り倒したい・・・。この怪しい口ひげを蓄えた郵便局員を張り倒したい!!
そして市中引き回しの刑に処して、遠山の金さんに裁いてもらいたい!

このいい加減なイタリア人ではラチがあかない。
マッシモに電話をして、その局員とイタリア語でやり合ってもらうことに。

2人が電話で話すこと数分。
局員が電話を渡してくる。マッシモと話せと言うことらしい。
「もうこの人何言ってもダメだわ。帰っておいでー。」

ねえねえ、こんなことってあるの?
フィレンツェに着いてることが分かってるのに貰えないって何なの?
今日パスポート貰えたら明日の飛行機で帰れるし。
今日貰えないと、明日は郵便休みだから月曜日まで待たないといけないし。
ねえねえ、どうなってんの?この国?

疑問を持ちつつ、涙で枕を濡らした15の夜。
・・・じゃなくてフィレンツェ4日目の夜。

次の日は日曜日のため、何も行動できない。
最近、郵便局→マッシモのいるホテル→実際に泊まっているホテルの往復だったから、
観光でもしてみようということでピサの斜塔に行くが、心はどこか上の空。
パスポートはもう近くにあるんだけれど、イタリア人のことだから何が起こるか分からない…。
不安と期待が交錯しつつ、フィレンツェの5日目終了。

月曜日。

今日、絶対届くはず! マッシモのホテルに届くはず!!
実際に泊まっていたホテルを早々にチェックアウトして、マッシモのホテルへ。
ポストマンは午前中に来る。朝9時から待機(マッシモはさぞや迷惑だっただろう)。
マッシモが飼っているラブラドールとじゃれ付きながらひたすら待つ。

待つ。
待つ。
待つ。

「う~!ワンワン!」
ポストマンー!?

「今日部屋空いてる~?」
・・・違う。

「う~!ワンワン!」
今度こそポストマンー!?

「このFree雑誌置いてくれない?」
・・・・・・違う。

「う~!ワンワン!」
今度こそ今度こそポストマンー!?

「ちわー!三河屋でーす!」
・・・・・・・・・違う!!

あぁ・・・。疲れてきた。
ワンコの「う~!ワンワン!」に過敏に反応するのはやめよう。
ソファーにでも座って・・・っと。

「う~!ワンワン!」
・・・気になるけどどうせ違うだろうし・・・。

「郵便でーす。」

   き
   き
   き
   きたーーーーーーーーーーー!!!!!

マッシモに一通の郵便物を渡される。
震える手で中身を確認。パスポートだ・・・。
やっと、やっと再会できた・・・。私のパスポート・・・。
本当に本当に嬉しい・・・。日本に一回帰らなくて良いんだ・・・。

この嬉しさを例えるなら、1ヶ月甘いものを我慢して「ファンシー」を食べる感覚に近いかも。
分かりにくいかな。じゃ、1ヶ月辛いものを我慢して「キムチ」を食べる感覚かしら。
どっちも分かりにくいか。まあいいか。

それからはマッシモにこれでもかっというくらいお礼を言って、フィレンツェの駅へ。
フィレンツェ。ありがとう。2日滞在の予定が6日間も長居してしまったよ。
正直飽きたよ。もうお腹いっぱいだよ。

そのままミラノへ行き、一泊。
次の日無事(全然無事じゃないけど)ミラノ国際空港からアメリカに帰りました。

本当に今回の旅は参りました。
皆さんも旅にはお気をつけアレ。
そして分かったこと!!
最高のサービスを提供してくれるのは日本だけ!

ご清聴ありがとうございましたー。

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↑ 本当に斜めなピサの斜塔。

追記
後日イタリアに留学していた友人にグチったところ、
「イタリアの郵便局員と空港職員だけは信じちゃだめだよ。
私なんて日本から送ってもらった日本酒、郵便局員に勝手に呑まれちゃったもん。」だって。
いやはや。アッパレなお国ですこと・・・。
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by wind-of-michigan | 2006-07-17 14:14 |


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